アラーキーの写真

 荒木経惟の「東京人生」を見た。江戸東京博物館でやっている企画展だ。モノクロが良いのか、昔の人間の顔が良いのか、それともやっぱりアラーキーだからなのか知らないが、二巡するほど楽しかった。初め、展示スペースがどこなのか分からなくて、場内のスクリーンに大写しになったアラーキー(彼が街中を撮影している姿を追った映像。ちなみに現代の。)が「東京人生」なのだろうか、と首を捻りながら江戸の町の模型を眺めていた自分を思い返すと可笑しい。高校生のとき『rockin’on』誌上で、乗り気じゃなさそうなビョークにチューの口で迫る姿を見て以来、なんとなく避けていた荒木さん。今日はいいものを見た。