「ここはそんなに大事か?」

 朝方眠りにつく日が続いている。今回は、いつもより早くから準備したつもりだったんだけどなぁ…。図書館で(地上の二冊は貸し出し中だったため、アンダーグラウンドから)借りている分厚い本が、とても状態の良いものだったので、ひょっとすると自分はこの本の初めての読者なのでは…と何となくいい気分になっていたが、それは全くの思い違い。後半のある章で突如、線引き(A)が出現。図書館の本(しかもきれいな)に線を引く人の気が知れないけど、深夜で弱気になっていたりすると、旅の道ずれのようで憎めない。と思っていたら、それからしばらくして明らかに“第二の人物”の手による線(B)が登場。Aは濃さも控えめで、引き方も的確(な感じ)だったけど、Bは間違っても一緒に旅をしたくないと思わせる代物。傍線、波線、囲み、かっこいれ、濃厚な線であらゆる技を繰り出している。

 「衣装をたくさんもっているってことが、どれだけ新鮮な印象をもたらすことか!」みたいな一文をきのうから捜索中。ギャツビーの中にあったはずなのに見つからない。ワイシャツをポンポン取り出すシーンかと思ったが、その近辺には見当たらず…。なにか別の小説だったのか、へんな夢でも見たのか…気になる。何でそんなものを探し始めたかというと、つい最近まさにそういう感慨を味わったのと、自分はいつも代わり映えしないなぁ、と苦笑いしたくなったため。

 気分転換を兼ねて目を覚ますつもりが、けっこうな長さに。線相手のつっこみに飽きてきたのかも。今日山をひとつ越えた。そしていまふたつめを登っている。