支給明細書

帰宅してすぐに開いた、熱烈に志望していた企業からの1次面接不合格の通知に、首がへしおれるほどうな垂れていた。お風呂から上がり、もう何か変わったことでもしなければやってられん、という心境で、冷蔵庫から缶ビールを取り出し台所に立ったまま一気飲みの真似事をしてみたところで、3月いっぱいで辞めたバイト先から、最後の支給明細書が届いていたことを思い出した。末締めの25日支払い、というおそろしくタイムラグのある支払いのシステムなので、辞めてからおよそひと月も経った今頃、(わざわざ郵送されて)来たわけだ。封筒には、顔なじみの事務の女性の印がひとつ。丁寧に三つ折された明細書には、メモが一枚付けられていた。


こんにちは。お元気ですか?
就職活動は大変ですよね。
私も大変でした。3月に決まった位です。
だからあせらずに…。
就職が決まって卒論のめどがたったら
またここでバイトしてはいかがですか?
待っています。



缶ビールを煽るまでもなく、心の中から澱みがすうっと引いていって、よし、またここから前向きにやってみようじゃないか、という気持ちになったのです。
就職が決まったら、またあまり内容のないことを書き連ねたいと思います。